少女と神様のものがたり

ある時少女は聞きました。

 

「あたまはどこにあるの？」

 

神様は答えました。

 

「それはあなたのなかにあるよ」

 

また少女は聞きました。

 

「こころはどこにあるの？」

 

また神様は答えました。

 

「それはなにかとあなたの間にあるよ」

 

それを聞いた少女は聞きました。

 

「でも心が痛い時、私はここが痛いのよ。」と胸を押さえて言いました。

 

それを見た神様は言いました。

 

「そこにあるのは心臓だよ。でも人間の体は感情とつながっているから、

そこが痛くなったりするんだよ。」

 

「では、思考とは何？」と少女は聞きました。

 

「それはあなたの中にすでにある、何かを掘り起こして、

くっつけたり、離したり、分解したり、合わせたりして作り出す考えのこと」

神様はそういいました。

 

「では、心で聞くとは何？」少女は聞きました。

 

「それは、あなたと何か、だれかの間にあるものを

手探りしながら手繰り寄せていく作業」

神様はそういいました。

 

そして少女はふと考えました。

「思考は頭を使うから、

そして頭は私たちの中にあるから、

自分の中にすでにあるものを頼りにするんだね。

経験や、体験や、聞いた話、読んだこと。

それがいろいろな解決を導き出してくれるのね。

でも、時にぐるぐるってどつぼにはまってしまうこともあるんだね。」

 

そして神様は言いました。

「心で聞くは、何かや誰かとあなたがあって初めて存在するんだよ。

だから、いろいろな可能性を含んでいるし、

悲しかったり、うれしかったり、寂しかったり、楽しかったり

いろんな感情ともリンクする。

自分の知らないことがわかったりもする。

あなたがどことつながるかで

いろいろな化学反応を起こす。

その化学反応が、いろいろな出来事を紡ぎだす。

だから、心で聞くんだよ。頭ではなくてね。

心で聞いた後の後処理は　頭に任せたらいいんだよ。

君たちの頭はスーパーコンピューターと同じくらい素晴らしいんだよ。

しかし、初めにどのケミストリーを起こすか、

舵を取るのは心が良い。

その為に、心にはいつもスペースをあけておくと良いね」

 

 

そんな少女と神様のものがたりを今日はあなたに送ります。