今日は、旅行に行くと感じる不便さについて、かいてみようかと思います。
旅行に行くと感じる不便さというより、車いすに乗っていると感じる不便さです。
私はまだ短距離であれば、かなり遅くても自分で歩くことができるので、日常生活では車いすを使うことはあまりないから、車いすに乗っていない方が「ずいぶん整備されている」と思うところにも深く共感できるし、
でも距離が長いとか、急いでいるとき、またはそのあとにもっと重要な予定がある時には
車いすでの移動が必要となってきます。そんなわけで車いすの移動で感じることもあるのです。
やはり乗ってみないとわからないもので、ほんの少しの段差が、車いすだと大きな段差だったりするわけです。
これが明らかにわかる段差、階段の一部のような段差なら、車いすに乗っていない方でも想像しやすいところでしょうが、
例えば、横断歩道などを渡って歩道に乗り上げる時。(歩いていたら、絶対乗り上げるなんて言葉出てこないかも)
ここが意外とフラットであることが少ない。
そのちょっとした、2㎝あるかないかくらいの段差なのだけれど、これを斜めから上がろうとするとかなりてこずります。
真正面から垂直方向に、そして前輪を少し上げることによって問題なく登れるのですが、そこに車がたまたま止まっていたり、人が立ち止まったりしていて、ちょっとずれて乗り上げようとすると、結局はもっと手間と時間がかかってしまいます。
これは押してくれている人にも同じように感じるようで、そのほんの少しの違いが押してくれている人にももっと負担がかかるようです。
そしてこの小さな段差が意外と大きい。
今回日本へ行ったのですが、その時旦那さんと二人で代々木公園を散歩しました。
整備されている道沿いのベンチのそばまではもちろん車いすでも行かれるのですが、
あ、あそこちょっと日陰!というようなベンチは、大体整備されている道沿いではなく、ちょっと奥まっている場所。
でも、そこはちゃんと車いすのマークが出ていて、そちらにはいれるようにその部分は渕がなく、平らになっています。
オー、さすが、車いすのことを考えてくださっている!と思うのですが、
そこからベンチまでが土。そして土があるところには、草が生えているのです。
他のところよりは草が少ないとしても、それでもやっぱり生えている。
前日にでも雨が降っていたらぬかるみができている。
これではなかなかそこまで行くのも大変だし、そんな大変な思いをしてまでそこに行くのも…という感じになってしまう。
え?でもあなた車いすに乗っているんだから、別にベンチに座らなくてもいいじゃないと思われるかもしれないけれど、そうなってくると一緒にいる人はどこに座ったらいいのだろう…。
私はいざとなれば、道端に車いすを置いて、ベンチまで歩いて行って、同伴者と一緒にベンチで休み、
また車いすまで歩いて行って、そのあとは車いすで移動すればいい。
でも、全く歩けない車いすの方はどうされるのかなぁ。
せっかく車いすマークがご丁寧にあって入れるポイントがあるのに、そのあとがちょっと惜しい・・・。
道を横断中、向こうから来る方が道を譲ってくださる場合もあるのだけれど、
ああ、そっちに道を譲っていただいても、そこには段差があって動けないんだよぉという場合も
よくあります。その段差は普段、足を使って歩いている私たちには、段差と呼ばないほどのもの。
そういう小さな不便って、自分が体験してみないとわからないものだったりするのですよね。
今、私はちょうど、自分の足で移動と、車いすで移動の中間的存在なので、
どちらの気持ちも、不便さも、見落としがちなところも分かる状況だと思います。
今回は、そんな私だから気が付いたこと、かいてみたいと思いました。
旦那さんと話すことは、街並みを設計する方、一度、車いすで移動してみたらどうだろうか。
想像にも限度があったりするので、体験するって必要だなと思います。
これって、いろんな世界で同じですね。
今、悩まれていたり、苦しんでいたり、何か困難なことがある方でも
この体験が絶対何かの役に立つと思うことができたら、
ほんの少しだけでも、何かや誰かの役に立つと思えたら、ちょっと進んでいかれるかもしれない・・・ね。
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YJL (水曜日, 09 11月 2022 15:22)
今回のテーマとても心に響きました。全くの健康体だと気がつかないことが世の中にはたくさんありますね。道を譲っていただいてもそっちは段差があって動けないという体験談、道行く人は咄嗟につい考えずに道を譲るけど結局車椅子の方には大変なご苦労になっているということ、これは教えていただかなければ気がつかないことでした。妊婦の方、杖をついてる方、全盲の方、外には色々な方がいらっしゃってそういう方々の大変さというのを疑似体験のような形で小学校の時からでも学習できると良いのになと思いました。